
当協会の専門家がご相談依頼をいただいた中小企業を訪問し、個別に経営上の課題解決に向けて支援しています。貿易、製造、小売、サービスなど、多岐にわたる業種の企業からご依頼いただいています。
会社概要
ビル内装業(下請け業)
所在地:千葉県
従業員:1名(ほかに職人10名程度(案件ごとの契約))
業績状況:契約金額より出費が高い案件が多く、債務超過
売上高 5,400万円
費 用 6,200万円
欠 損 △800万円
支援の流れ
「相談に乗ってもらえますか。」
社長より当協会HPのお問い合わせフォームから連絡を受ける。
当協会の担当者が返信。
社長からの具体的な相談内容を確認後、面談へ。
当協会の担当者が社長と直接お会いして、次の改善策を提案。
- 資金繰り表を作ること。
- 経理担当者(週2日程度のアルバイトでもよい)を置くこと。
当協会の事業についてご理解いただいた上で、継続的な支援について合意。
緊急性が高い案件であるため、金融機関勤務経験者を含む2名の専門家が担当し、支援先を訪問しました。初回相談時のアドバイスにより、支援先に新たに採用された週2日勤務の経理担当者とともに財務状況を確認しました。資金繰りをより正確に把握するため、経理担当者と話し合いながら細かい費目を決定し、フォーマット作成を支援しました。社長に、出来上がった資金繰り表と受注見込みの資料を持参して取引のある信用金庫を訪問するようアドバイスを行いました。結果的に金融機関から融資を受けることはできませんでしたが、その後セーフティネット5号認定を利用し、資金を確保することができました。資金が確保できたことで支援の継続が可能になり、専門家が社長のパートナーとなってさらなる改善に取り組んでいます。
会社概要
家庭菜園道具の製造販売など
所在地:東京都
従業員:3名
業績状況:生産のほとんどを外注しており、売れる商品と売れない商品がある。
支援前の損益計算書
*2011年12月の売上高を100とした場合
2011年12月 | 2012年12月 | 2013年12月 | |
売上 | 100 | 97 | 96 |
費用 | 99 | 98 | 98 |
経常利益 | 1 | △1 | △2 |
支援の流れ
「新商品を開発したので販路を開拓したいのですが、支援してもらえますか。」
社長より当協会HPのお問い合わせフォームから連絡を受ける。
当協会の担当者から返信し、面談へ。
当協会に登録している専門家のうち、メーカー財務責任者、大手電子会社の技術者、情報通信会社、独立コンサルタントとしての経験を持つ4名が担当しました。支援先の社長は、製品が東京都の経営革新計画の承認を得たものの、販売状況が順調ではなかったため、アドバイスを求めていました。専門家は、経営革新計画承認を得ても売れるとは限らないこと、協会が客先の紹介や直接的な営業活動の支援は行わないことなどを説明し、この会社に適した支援の方向性について協議しました。同社は、小型コンバインやビニールハウスなど、家庭菜園の道具を10種類ほど製造し、ホームセンターへ卸していました。また、販売促進活動として家庭菜園関係のイベントの開催をしていました。専門家は、顧客ターゲットを絞り、それにフォーカスして商品情報を発信する方が効果的であると捉え、社長にホームページの内容を工夫するようアドバイスしました。さらに、ホームページには会社の紹介や社長の写真が掲載されていなかったので、改良すべき点として提示しました。どのような方針で運営されている会社であるかを打ち出すことは顧客に信頼感を与えることにつながるからです。そして、商品構成が幅広いことを指摘し、商品別の売上高と粗利益を算出することを勧めました。算出された数値に基づいて、販売に重点を置く商品の絞り込みを提言し、実行した結果、半年後の決算で改善が認められました。商品構成を見直し、売れる商品に力を入れたことが成功要因となりました。
支援開始から半年後の損益計算書
*2011年12月の売上高を100とした場合
*2014年6月は半期の業績。年間に換算すると、売上高106、費用96、経常利益10
2011年12月 | 2012年12月 | 2013年12月 | 2014年6月 | |
売上 | 100 | 97 | 96 | 53 |
費用 | 99 | 98 | 98 | 48 |
経常利益 | 1 | △1 | △2 | 5 |
その他の支援実績
貿易会社(1名)
<期間>4年
<内容>創業、訪問販売およびインターネット販売
デザイン会社(2名)
<期間>3年
<内容>取引先開拓、新規事業の創出、資金繰り
生産会社(2名)
<期間>4年
<内容>販路開拓(新規顧客開拓、折衝方法、特許等)
生産会社(6名)
<期間>5年
<内容>新商品の開発・販路開拓、助成金申請
サービス会社(12名)
<期間>5年
<内容>資金繰り、新商品開拓、販路開拓
金型製作会社(15名)
<期間>支援中
<内容>金型製作原価の把握のための仕組造り
ほか多数